同じスイングの改善でも、90打で回る人と75打で回る人に返ってくる打数は違います。 そのため診断のときに平均スコアも合わせてお聞きし、改善効果をその水準に合わせて換算します。
なぜスコアをお聞きするのか
ドライバーがよくなったときにスコアが縮まる経路は2つです。距離が伸びてセカンドショットのクラブが短くなること、 そして左右のばらつきが減って OB·ハザード·ラフが減ることです。実戦では2つ目のほうがはるかに大きいです。
ところが、この効果は腕前によって大きく変わります。ローハンディキャップのゴルファーは、もともと大きな事故をあまり起こしません。左右のばらつきが5ヤード 減っても、もともと OB になる状況ではなかったので、打数の変化は小さくなります。逆に100打前後のゴルファーは、1ラウンドで 失う打数のかなりの部分が OB と罰打です。同じ5ヤードが、はるかに大きな差を生みます。
これを無視して全員に同じ「予想打数の減少」を見せると、ローハンディキャップには大げさで、ハイハンディキャップには 過小評価になります。そのため、レベルごとに換算係数を変えています。
レベル別の換算係数
| 平均スコア | 区分 | 換算係数 | 最大打数 |
|---|---|---|---|
| 75打以下 | ローハンディキャップ | 1.00 | 4.2打 |
| 80打以下 | — | 1.25 | 5.2打 |
| 85打以下 | — | 1.55 | 6.5打 |
| 90打以下 | 初期値 | 1.90 | 8.0打 |
| 95打以下 | — | 2.30 | 9.6打 |
| 100打以下 | — | 3.30 | 13.5打 |
| 100打以上 | ハイハンディキャップ | 4.00 | 16.0打 |
「最大打数」は上限です。計算結果がどれだけ大きく出ても、この値を超えることはありません。 用具ひとつで20打縮まる、といった結果が出ないように止めておく仕組みです。
おすすめシャフトにも反映されます
レベルは打数の換算だけでなく、シャフトのおすすめ方向にも入ります。
- ハイハンディキャップ寄りであるほど、少し軽く寛容なほうに寄せます。 振り抜きやすく、フェースをスクエアに戻しやすいほうが、実戦のスコアに有利だからです
- ローハンディキャップ寄りであるほど、少し重くかたいほうに寄せます。 スピードはすでに十分出ているので、安定性とコントロールから得られるもののほうが多いからです
ただしこれは微調整です。 実際に測定された打ち出し角·スピン·ミート率が優先で、レベルはその上に重ねる 補正値です。90打で回る方でも、データが重いシャフトを指していれば重いほうをおすすめします。
ベストスコアではなく、最近のラウンドの平均でお選びください。よく打てた日を基準に選ぶと、改善効果が 実際より小さく出ます。よくわからなければ、初期値の90打以下のままでも大丈夫です。
この数字をどう受け止めればよいか
ここで出る「予想打数」は、保証ではなく方向感覚です。実際のスコアは、パッティング、アイアン、ショートゲーム、 コースの難易度、その日のコンディションにはるかに大きく左右されます。ドライバーのシャフト1本が変えられる分は、そのうちの一部です。
この数字の使いどころは、「今この問題を直すのが優先度として高いのか」を測ることにあります。 0.5打ぶんの改善のためにシャフトを替えるのはもったいないですし、4打ぶんなら真剣に見る価値があります。